小学校、中学校までは義務教育のため、必ず勉強しなければならず、生活していくうえで必要なことを中心に学んでいく
だが、高校からは一応自分の意志で勉強することになっている
でも、何となく高校に進学したせいで、何のために勉強するのかわからず、やる気が起きない人もいるだろう
今回はそんな人のために、そこそこの進学校で勉強を何となくこなし、大学院を卒業してから就職した私が高校の勉強に意味があるかについて説明していく
一番言いたい結論から先に書くと、高校で勉強する内容自体には意味がなく、将来役に立たないものもある
ただし、勉強することで得られた考え方は、将来役に立つ日が来る
高校の勉強の意味とは

私が考える高校の勉強の意味を簡単にまとめると3つになる
・就職活動で足切りをされない学歴を得るため
・将来の勉強の練習
・勉強の過程で新たな考え方ができるようになる
就職活動で足切りをされない学歴を得るため

私が考える高校の勉強の意味の一つに学歴を高くすることがある
私自身もそうだったが、大多数の高校生は大学に進学し、大学を卒業すると同時に会社に就職して働くという道筋を辿る
すると、春に始まる就職活動では毎年入社希望者が殺到する労働環境のよい大企業にエントリーシートを出すことになるだろう
ただし、大企業の採用選考では特定の大学出身でなければ、最初の書類選考で落とされ、面接のステップに進めないと言われている
いわゆる学歴フィルターと呼ばれるものだ
この学歴フィルターで落とされないレベルの大学に入学するために、高校の勉強を頑張る必要がある
また、学歴が高くなること自体も採用選考で有利に働くことは、容易に想像できる
もしあなたが採用選考を担当していたと仮定して、まったく同じ考え方をしている人が面接にあらわれ、学歴だけ違った場合、学歴の高い人と低い人のどちらを選ぶだろうか
おそらく、学歴の高い人を選ぶはずだ
それは、学歴が高い人の方が仕事ができそうとか、上司にこの人を選んだ理由を説明するときに説明しやすそうとかそういった理由ではないだろうか
面接官を経験したことはないが、学歴が低い場合より高い場合の方が就職活動で有利に働くと一般的に言われており、感覚的にも納得できるのでおそらくそうなのだろう
将来やりたいことが決まっていて、就職活動をする必要がないのであれば、私は高校の勉強内容を頑張って覚えたりする必要はないと思っている
ただし、就職活動をするかもしれないのであれば、
高校の勉強を頑張って学歴の高い大学に入学することは、就職活動で有利に働くから、まずは高校の勉強を頑張れと言いたい
ひとつ書き忘れていたが、好きなことを学べる大学に進学するためにも高校の勉強を頑張ることは必要となってくる
まあ、これはおそらくみんな知っていることではあるので、詳しく書かなくても大丈夫のはず
将来の勉強のための練習

二つ目の高校の勉強の意味は、将来の勉強のための練習だ
働き始めると、まったく興味のないことであっても、仕事を進めるために勉強しなければならない場面が出てくる
そんな時には何時間、何十時間と勉強することになるが、今まで興味のないことを勉強してこなかった人だと、いきなり何時間も勉強することはできないだろう
この何時間も興味のないことを勉強する耐性をつけるために、高校で興味の湧かない科目を勉強して練習をしておく必要がある
高校の勉強は、出来なかったとしても、テストの点数が悪くなるだけでそれ以外の不利益は発生しない
このため、失敗してもいいし、気楽に練習として取り組むことができる
だが、会社で働いていると、自分の興味のないことの勉強量が会社の利益や仕事の進捗といった形で自分の業績に反映されてくる
そして、最終的には給料の増減にまで関わってくることになる
だから、将来不利益を被らないように高校で無意味だと思える勉強で練習して、社会に出るまでに興味のないことを勉強できる能力をつけておいてほしい
勉強の過程で新たな考え方ができるようになる

最後に高校の勉強の意味の中で私が一番伝えたい、勉強の過程で新たな考え方ができるようになるについて説明していく
まずは、高校数学で最初に学ぶ因数分解を例に考えていく
x^2+x-20=0 の数式を満たすxを求めるために、(x+5)(x-4)=0 に変形して答えのx=4, -5を導くものだが、大学、会社を除いた日常生活では使ったことがない
では、因数分解を学んだことは無駄だったのかと言われると、無駄ではなかったと自信をもって答えられる
それは因数分解のように問題の形、見方を変えれば、答えが見つかることがあるという考え方を学ぶことができたからだ
この勉強から考え方を学ぶということは他の科目でも適用できる
国語で漢文を習った場合、漢文の読み方自体は将来役に立たないかもしれないが、漢文を読んで得られた教訓は役に立つかもしれない、などなど
結局のところ、学んだ内容自体ではなく、いろいろな考え方ができるようになることが高校の勉強で一番大事なのだと思っている
高校・大学を卒業して、社会に出てから直面する課題・問題は答えが一つではない
そんな問題に取り組むときにいろいろなアプローチの方法があれば、それだけ選択肢が増え、その中から最善の方法を選ぶことができる
ただし、いろいろな考え方を知らなければ、アプローチの方法を複数思いつくことは難しい
このため、高校の勉強は内容の理解だけでなく、考え方にも着目して学ぶことで、いろいろな考え方ができるようになるということが大切なのだと思う
また、いろいろな考え方ができるようになることは自立することにつながっていく
18歳になれば、大人になる準備ができていなくても大人として、生きていかなければならない
そして、自分でどうしていきたいかを考えることができなければ、誰かに言われた生き方しかできない
自分のことを他人に任せないためにも、いろいろな考え方ができるようになることは大切だ
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